ホームゲーム/eスポーツ『Hades II』ついに登場、ダークな世界で魅了する最新作

『Hades II』ついに登場、ダークな世界で魅了する最新作

名作ローグライクアクション『Hades』の続編として、2025年5月よりPC向けに早期アクセス版が登場した『Hades II』。本作の中心的な新要素として、新主人公メリノエに焦点を当て、彼女を巡る魅力を詳細に解説する。

新たな主人公・メリノエの登場と地獄神話の拡張

『Hades II』で主人公を務めるのは、前作『Hades』の主人公ザグレウスの妹であるメリノエ。彼女は冥界の運命を背負い、時の神クロノスに立ち向かう役目を担う。本作の舞台はギリシャ神話の地獄だが、単なる前作踏襲ではない。新たな家族、神々との関係、そしてメリノエが背負う「魔女」としての側面が、彼女のキャラクター性を引き立て、重厚なストーリーと深いドラマ性を生み出している。

メリノエは魔術の力を使いこなす「魔女」として描かれており、これまでのザグレウスとは異なる能力を有する。魔術はアクティブスキルとして単なる攻撃だけでなく、特殊な状態異常や強力なバフを付与できる要素となっている。彼女が使役する武具や魔札(いわゆる呪文カード)は、プレイスタイルに個性をもたらし、戦闘の幅を大きく広げている。たとえば「魔女の杖」は遠距離からの連撃が可能、「姉妹刃」は近接重視、「暗影の松明」は範囲攻撃に特化しているなど、武器ごとに能力が全く異なり、メリノエが持つ魔法の個性がパワフルに活かされる。

ランダム生成ダンジョンと高いリプレイ性

『Hades II』は前作同様、ランダム生成されるダンジョン構造が大きな特徴。各ダンジョン進行時に選択肢が提示されるため、プレイヤーの判断が毎回異なる冒険を生み出す。倒されるたびに失われる一時的な強化と、プレイヤー自身が永久に持ち帰れる「解放スキル」や「強化要素」が分かれていることで、繰り返し挑むたびに戦術の幅が増していく。

メリノエ自身もプレイヤーに合わせて強化できるスキルツリーを持ち、戦術や武器の選択、さらには攻略エリアごとの特殊ギミックに対応したビルドの組み立てが可能。プレイヤーに与えられる自由度が格段に高くなっている。彼女の物語や成長に比例してアンロックされる新要素も盛り込まれ、ローグライク形式の本質的な面白さ――すなわち「挑戦」「失敗」「成長」のサイクルがより濃密に感じられる仕組みとなっている。

クロノスとの対決を軸にした物語と演出

物語の主軸は「時の神クロノス」への挑戦。歴史上最も恐ろしい神とされるクロノスは、冥界に混沌と恐怖をもたらす存在であり、メリノエはその野望を打ち砕く使命を与えられる。各ボス戦は神話的な迫力とともに展開、クロノス以外にも冥界の神々――たとえば旧知のハデス、デメテル、アポロンなど――との繊細な交流や複雑な因縁が織り交ぜられている。

敵ボスとの戦闘はこれまで以上にギミック豊富で、メリノエの能力やビルド選択が試される。各ボスには独自のパターンや攻略のヒントが用意されており、アクションゲームとしての奥深さも健在。たとえばクロノスは時間の歪みや高速攻撃を駆使するため、メリノエのダッシュや魔法強化を上手く活用しなければ突破は困難だ。

美しいアートと圧倒的インタフェース進化

Supergiant Gamesらしい手描きアートはさらに進化。メリノエを取り巻く世界はダークで幻想的なグラフィックで描写され、地獄の深部や神々の息遣いを感じさせる演出が随所に散りばめられている。サウンドデザインも一新され、重厚感と疾走感が両立するBGMが地獄の旅を彩る。各キャラクターとの会話を通じたテキスト演出や分岐も、物語体験をより厚くする要素として機能している。

早期アクセス展開と今後の展望

2025年5月よりPC版で早期アクセスが開始され、将来的にはSwitch2やSteam/Epicでの展開も予定されている。早期アクセスでは新要素の追加やバランス調整が繰り返され、コミュニティの意見を取り入れながらより緻密なゲーム体験へと進化していく見通しだ。

『Hades II』は、単なるシリーズ第2作ではなく、ギリシャ神話×ローグライクの最先端を示す挑戦的作品である。新主人公メリノエを軸に、プレイヤーは再び地獄の深淵へと誘われる――新たな神話の扉が、いま開かれた。

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