妻夫木聡が主演を務める社会派ドラマ『ザ・ロイヤルファミリー』が、2025年10月12日よりTBSの「日曜劇場」枠で放送されることが話題となっている。このドラマは、競馬の世界を舞台に、主人公が人生の挫折を乗り越え、家族や仲間との絆を通じて奇跡を起こす壮大な人間ドラマを描く作品だ。妻夫木聡は大手税理士法人に勤める税理士・栗須栄治役を演じ、税理士事務所を営む父親への尊敬と自身の挫折を抱えながら再起をはかる苦悩の人物像を熱演する。
物語の舞台は、現代の競馬界。税理士として挫折し希望を見出せなくなった栗須栄治が、偶然出会った馬主・山王耕造（佐藤浩市）との交流を通して、新たな人生の歩みを始める。山王耕造は競馬という夢と現実が交錯する世界で挑戦を続ける人物であり、彼の存在が栗須の閉ざされた扉を開けるきっかけとなる。この出会いが二十年以上にわたる壮大な人間と競走馬の物語の幕開けとなり、夢と挫折、そして家族や仲間との絆を軸に、感動的なストーリーが展開される。
本作の特徴は、JRA（日本中央競馬会）の全面協力を受けており、実際の競馬場で撮影が行われる点にある。これにより、リアリティのある迫力満点のレースシーンや競馬の裏側が映像で丁寧に描かれ、競馬ファンはもちろん、競馬を知らない視聴者にも壮大なドラマとしての魅力を届けられる仕上がりとなっている。演出は塚原あゆ子監督が担当し、多くの名作ドラマを手がけてきた彼女の緻密な演出が期待されている。
また、主演の妻夫木聡はこれまで数多くのドラマや映画で多面的な人間像を演じてきたが、今回は社会的なテーマを背景に「挫折からの再起」という普遍的なテーマに挑む役どころで、その新たな演技の幅が注目されている。佐藤浩市演じる山王耕造との共演も、ドラマの大きな見どころだ。彼らの対比や相互作用がストーリーを深く支え、視聴者の感情移入を誘う。
『ザ・ロイヤルファミリー』は、単なる競馬ドラマではなく、「夢の継承」と「家族の絆」、そして「社会の中での個人の成長」を描く社会派作品として設計されている。日曜日21時のゴールデンタイム放送ということもあり、多くの観客が期待を寄せている。
ドラマの原作は早見和真の同名小説であり、これを基に映像化することで、小説の持つ深い人間ドラマの世界観がよりリアルに、多層的に表現される。原作ファンだけでなく、ドラマファンや社会派ドラマ好きにも響くテーマ設定で、競馬というスポーツを通じて描かれる社会と人間の姿が、2025年秋の話題の中心となることは間違いない。
以上の点から、『ザ・ロイヤルファミリー』は2025年秋の社会派ドラマの中でも特に注目される作品であり、主演の妻夫木聡の新境地ともいうべき役作りと、リアルな競馬シーンの迫力、塚原あゆ子の演出力が融合して、多くの視聴者の心を掴んで離さないドラマになることが期待されている。
