『キングダムカム・デリバランスII』が遂に発売、中世ボヘミアの壮大な冒険が再び幕を開ける
2025年2月5日、待望の続編『キングダムカム・デリバランスII』がPC、PlayStation 5、Xbox Series X|S向けに発売された。Warhorse Studiosが開発し、Deep Silverがパブリッシングを手がけるこの大作は、前作の魅力を継承しつつ、さらなる進化を遂げている。
本作は15世紀初頭のボヘミア王国を舞台とした一人称視点のオープンワールドアクションRPGだ。国王の死をきっかけに、ハンガリー王シギスムントの侵略を受け、混乱に陥ったボヘミアを舞台に、プレイヤーは騎士見習いのスカリッツのヘンリーとして冒険を繰り広げる。前作から続く物語が描かれ、新たな舞台としてボヘミアの大都市クッテンバーク周辺が追加された。
『キングダムカム・デリバランスII』の最大の特徴は、徹底的なリアリズムにある。ファンタジー要素を排除し、15世紀のボヘミアを忠実に再現することで、プレイヤーを中世ヨーロッパの世界に没入させる。壮大なオーケストラの楽曲と中世の伝統音楽を融合させたサウンドトラックも、ゲームの没入感を高める重要な要素となっている。
ゲームプレイにおいては、前作の良さを引き継ぎつつ、いくつかの改善が施されている。特に戦闘システムは大幅に洗練され、よりスムーズで直感的な操作が可能になった。近接戦闘に加え、クロスボウや初期の火薬武器など、歴史に沿った新たな兵器も登場し、戦闘の幅が広がっている。
物語面では、プレイヤーの選択が世界に影響を与え、ストーリーを分岐させる要素が強化された。狡猾な悪人として生きるか、清廉な聖人として生きるか、その決断によって結末が変化する。5時間以上に及ぶカットシーンも含め、より深みのある物語体験が用意されている。
オープンワールドの探索も本作の醍醐味だ。人で賑わう大都市から穏やかな田園地帯まで、ボヘミアの隅々まで生命と歴史が渦巻いている。実在の歴史的建造物や風景が緻密に再現されており、壮大なトロスキー城や、銀の採掘町クトナーホラ(ユネスコ世界遺産)などを探索できる。
発売と同時に、本作は爆発的な人気を博している。Steamでは発売後わずか4時間ほどで最大同時接続プレイヤー数が15万9351人を記録。ユーザーレビューも非常に好評で、93%が好評価を付けている。PS Storeでも高評価を獲得しており、メタスコアは88点と高得点を記録している。
開発元のWarhorse Studiosは、本作のリリースは壮大な物語の始まりに過ぎないとしている。2025年を通じて、多彩な追加コンテンツが続々と登場する予定だ。馬上競技、ハードコアモード、鍛冶の習得など、新たなクエストや冒険がプレイヤーを待ち受けている。
『キングダムカム・デリバランスII』は、単なるゲームを超えた中世ヨーロッパ体験を提供している。歴史に忠実でありながら、プレイヤーの選択によって物語が変化する自由度の高さ、緻密に作り込まれた世界観、改良された戦闘システムなど、多くの魅力が詰まった作品だ。中世ヨーロッパの騎士として生きる、かつてない没入感のある冒険が、プレイヤーを待っている。