主要暗号通貨の下落傾向:ビットコイン、イーサリアム、XRPに及ぶ市場の警鐘
2026年2月16日、暗号資産市場は再び厳しい局面を迎えている。主要通貨であるビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)が軒並み下落し、市場全体の時価総額は366.53兆円に縮小。24時間売買代金は12.84兆円を記録したものの、上昇銘柄はわずか9銘柄に対し、下落は41銘柄と圧倒的な弱気相場が広がっている。この下落は、大手取引所の大量売却や流動性低下が引き金となり、ビットコインが一時70,000ドルを割り込んで60,000ドル台へ急落した余波が続いている。
ビットコインは現在10,520,666円(約67,858ドル)で推移し、24時間で1.43%下落。売買代金は約61,040億円と市場トップを維持しているが、勢いは失速気味だ。一時は過去最高値から50%以上値下がりし、1,000万円を割り込むほどの調整局面を経験した。ビットフィネックスの分析では、この急落は清算主導の投げ売りではなく、継続的なスポット売りが特徴で、レバレッジポジションの急減により市場の構造的脆弱性が露呈した形だ。現在、レバレッジはピーク時から半減し、未決済建玉も減少傾向にあるため、60,000~74,000ドル(約940~1,155万円)ゾーンで当面の値動きが予想される。このゾーンが回復の基盤となるか、それともさらなる下落の入口となるかは不透明で、投資家心理を冷やしている。
イーサリアムの下落はより深刻で、300,681円(約1,967ドル)まで沈み、5.78%の大幅安を記録。売買代金は約46,968億円とビットコインに次ぐ規模だが、24時間高値319,878円から最安値297,477円への変動幅が市場の不安定さを物語る。現物イーサリアムETFは週間で1億6,115万ドルの資金流出を起こし、ブラックロックのETHAが1億1,200万ドル超の償還を強いられた。フィデリティのFETHも複数セッションで打撃を受け、機関投資家の信頼が揺らぎを見せている。コインベースCEOは小口投資家の「押し目買い」を指摘するが、全体として売り圧力が優勢だ。
XRPも225.698円(約1.48ドル)で2.18%下落、売買代金約9,383億円。ビットコインやイーサリアムに連動する形で軟調だが、XRPレジャーはトークン化された米国財務省債券(TBILL)の供給で約63%を支配し、イーサリアムを上回る強みを発揮している。一方で流動性課題が浮上し、価格安定には至っていない。市場全体では、ボバネットワーク(BOBA)のようなアルトコインが過去24時間で14.94%、過去30日で50.92%と壊滅的な下落を起こしており、主要通貨の影響が波及している。
この下落傾向の背景には、マクロ経済要因が色濃く影を落とす。スタンダードチャータード銀行は2026年の価格予測を大幅下方修正し、ビットコインを15万ドルから10万ドルへ、イーサリアムを7,500ドルから4,000ドルへと引き下げた。米経済の利下げ観測は6月まで50.4%と半数に留まり、CLARITY法案の成立見通しも5月末と不透明。加えて、過去24時間で93,334人のトレーダーが2億4,932万ドルの清算に追い込まれ、金曜日の現物ビットコインETF流入1,520万ドル、現物イーサリアムETF流入1,030万ドルがあっても、週間総流出5億2,100万ドルが市場心理を悪化させている。
アナリストの声は二分する。テクニカルアナリストCryptoConは、ビットコインのサイクル底バンドを28,200ドル付近と指摘し、忍耐を促す。一方、CryptoKaleoは「2020年初頭以来の最強買い場」とし、最後の一押しを待つリスクを警告。ピーター・シフのような懐疑派は、ビットコインが8,000ドルまで暴落すれば本物の信頼性が問われると痛烈に批判する。トム・リーは今月中旬に「仮想通貨冬の終わり」を予測するが、XRPの流動性拡大や個人投資家のダイヤモンドハンド(強気保有)が鍵を握る。
市場は現在、損失カバーとポジション再調整の過渡期にある。ビットコインの「アダムとイブ」パターンで79,000ドル回復の可能性も囁かれるが、売り圧力が続く限り警戒が必要だ。主要通貨の下落はアルトコインへ連鎖し、時価総額100億円超の52銘柄中41が赤字転落。投資家はマクロ要因の行方を見極めつつ、60,000ドル台のサポートラインを注視すべきだろう。この調整が新たな安定局面を生むか、それとも長期冬の序曲か。暗号資産市場の行方は、依然として予測不能な嵐の中に差し掛かっている。(約1,520文字)



