コーエーテクモゲームスの名作アクションRPGシリーズ最新作『仁王3』の発売日が2026年2月6日に決定した。シリーズファンを中心に国内外から大きな注目を集めている本作は、TGS2025(東京ゲームショウ2025)でも大きな話題となり、日本ゲーム大賞2025「フューチャー部門」を受賞するなど、その期待値は過去作を圧倒している。
本記事では、特に「シリーズ初のオープンフィールド」導入に焦点を当て、仁王3が従来作とどう変わり、新時代の和風死にゲーとしてどのような挑戦をしているか詳しく解説する。
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シリーズ初――オープンフィールド化の衝撃
これまでの『仁王』シリーズは高難易度アクション、戦国妖怪ファンタジーという独自の世界観、そして明確に区切られた「ミッション制ステージ構成」が大きな特徴だった。しかし、仁王3ではTGS2025の試遊出展内容より「オープンフィールド」を導入することが明らかとなり、これが最大の注目点となっている。
作り込まれた広大な世界
試遊版レポートによれば、本作では戦国日本をモチーフとした「一枚続きの広大なフィールド」が舞台。従来のステージ制を廃し、探索の自由度が大幅に向上している点がまず挙げられる。森や城下町、峠、廃寺などがほぼシームレスにつながっており、ルート選択や探索途中のイベント遭遇、隠し要素の発見など、プレイヤーごとに異なる物語体験が実現される仕掛けが随所にちりばめられている。
シリーズ伝統「死にゲー難度」との両立
仁王シリーズの最大の魅力である「骨太な戦闘難易度」や、妖怪や武士との死闘はこれまで以上にブラッシュアップされている。TGSでの試遊版でも、「ボス戦のクリア率は5%程度」とされ、緊張感あふれる攻略体験に加え、オープンフィールドならではの「陣地攻略」や、敵勢力同士の抗争への介入など、新しい戦略性の導入が報告されている。
探索と成長の新たな快感
ステージクリア型からオープンフィールドへと舵を切ったことで、「どこへ行き、どの順番で攻略するか」「難所を迂回して裏道から攻めるか」といった判断がプレイヤーに委ねられるようになった。また、探索中の発見やイベントによって得られる特殊な装備や妖怪技など、過去作以上に“自分だけのビルド”が強調されている。
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フィールドの密度――“和の空気感”の新境地
世界観に入れ込む演出面での進化も見逃せない。各地のフィールドは「朝靄に霞む竹林」「夕暮れの漁村」「荒れ果てた八百万の神の祠」など、日本古来の美的感覚や伝説がモチーフとして散りばめられている。住民NPCや行き交う旅の商人、他勢力の侍集団など、生きた戦国の世がダイナミックに表現されていることも、RPGとして圧倒的な没入感を与える。
また、開発者インタビューによれば、膨大なエリアと多彩なギミックのバランス調整には「過去最大規模の開発チーム」が臨んでいるとのこと。各地に点在する“祠”や“霊地”を拠点としながら、強敵やボス妖怪を打ち倒していく体験は、かつてない自由さと緊張感をもたらしている。
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プレイヤーの工夫と“仁王流死に美学”の真価
従来からプレイヤースキルとビルド構築の両面を問う「死にゲー」がコンセプトだったが、オープンフィールド化によって「挑戦するエリアや強敵の選択順序」までもが戦術要素となった。困難な場所ほど希少な装備や強力な妖怪技が手に入るため、リスクとリターンの調整を自分自身で判断できる醍醐味が増大している。
そして、死んでは学び、武具やスキル、守護霊といったカスタマイズ要素を駆使し、攻略ルートやビルドを再検討する…。従来よりも選択肢が広がることで、「何度でも立ち上がり、挑み続ける“仁王流”の死に美学」がより深みを増している。
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仁王3は“待っていた以上”の進化と挑戦を秘めている。シリーズ未体験者も、新世代のアクションRPG好きも、一度は手に取るべき注目作と言える。2026年2月6日の発売日、伝説の扉が再び開く――。