2025年9月26日、デジタルハリウッド大学にて「日本一の企業から学ぶ!AIやBlockchain技術によってクリエイターの価値を高めるには?」と題した特別講義が開催される。この講義は、クリエイターがAIやBlockchainといった先端技術を活用して自己表現の幅を広げ、創作した価値の保存と収益化を可能にする具体的な方法を示すことを目的としている。主催はジャスミーラボ株式会社のプロジェクト名「JANCTION」で、代表取締役の原田浩志氏が講師を務める。
本講義の中心テーマは、AIとBlockchainがもたらすクリエイター支援の最前線だ。まず、X(旧Twitter)や動画プラットフォーム、ファンコミュニティを巧みに組み合わせた発信設計について解説し、どのようにしてファンとの関係性を深めるかを具体的に紹介する。これは単なる作品発表を超え、ブランド力やファンエンゲージメントの強化に繋がる新たなマーケティング戦略の提案である。
さらに、NFT(Non-Fungible Token)を活用した作品の価値保存と権利・収益設計の実務も重要な論点となる。NFTはブロックチェーン技術に支えられた唯一無二のデジタル資産として、作品の真正性保証や二次流通時の報酬分配を可能にし、クリエイターにとって新たな収益源として注目されている。講義ではNFT発行から管理、ファンとの価値共有の実例を通じ、法的・技術的な運用ノウハウに踏み込む内容となる。
加えて、生成AIやGPU(Graphics Processing Unit)を活用したレンダリングのベストプラクティスも取り上げる。生成AIは画像や動画、音楽といったコンテンツを自動生成・補完する能力が進化し、クリエイティブ制作の効率化と新たな表現方法を切り拓いている。GPUインフラの分散型運用を支援するJANCTIONの技術的背景を生かしつつ、実践的な活用例や運用上の注意点が詳述される予定だ。
この講義は、単なる技術解説に留まらず、クリエイターがこれら先端技術を通じて自己の価値を持続的かつ拡張的に高めるための実務的なイノベーションを示している。日本のクリエイティブ産業が国際競争力を持つためには、AIとBlockchainの組み合わせによる表現力の拡大と収益モデルの多様化が欠かせない。JANCTIONの取り組みはこうした未来像を具現化する先進的な試みといえる。
参加は一般にも開放されており、事前申し込みが必要で無料となっている。会場は東京都千代田区のデジタルハリウッド大学駿河台ホールで開催される予定だ。AIとBlockchainという二つの革新技術がもたらす「クリエイターの未来」を探求する貴重な機会であり、クリエイティブ業界関係者や学生、技術者の注目を集めている。