ホームゲーム/eスポーツEWCとカプコンのCPT・SFLが連携強化でプロシーンに道を拓く

EWCとカプコンのCPT・SFLが連携強化でプロシーンに道を拓く

EWC(Esports World Cup)とカプコンのCPT(Capcom Pro Tour)、SFL(ストリートファイターリーグ)が連携を強化したことで、格闘ゲームのプロシーンに新たな道が拓けつつある。なかでも注目すべきは、「EWC 2025」と「カプコンカップ12(CC12)」間の出場権連携による“相互出場権付与”の実現である。

EWC 2025とカプコンカップ12の相互出場権付与

EWCは2025年、サウジアラビア・リヤドで開催される賞金総額7,000万ドル(約100億円)超規模の世界最大級eスポーツ大会である。その中でも『ストリートファイター6』部門は、賞金総額100万ドル(約1億5千万円)、世界中から招待および予選通過した選手48名が参戦する。その参加枠のうち、カプコンプロツアー(CPT)とストリートファイターリーグ(SFL)の上位入賞者が直接EWC本戦へ招待される仕組みとなった。

一方で、EWCスト6部門の優勝者には翌年開催されるカプコンカップ12への出場権が与えられる。この相互出場枠の仕組みによって、両大会が互いに人材を循環させ、リージョンや大会枠組みを超えたプロプレイヤーへの門戸が広がった。

連携強化によるゲームシーンへのインパクト

この連携強化の背景には、世界規模で格闘ゲームeスポーツの競技人口・注目度が急拡大している現状がある。従来、格闘ゲームの頂点とされた国内外の主要大会は各社ごとに独立し、自前のランキングや予選体系に基づいて選手選抜を行っていた。しかし今回の連携では、以下のような効果が期待できる。

– 選手のチャレンジ機会が増加
主要リーグ・ツアーの上位者はEWCへ、逆にEWCの勝者はCC12に進出できることで、選手にとっての大規模国際大会参加の“道”が複線化。従来よりも多くの才能が世界の舞台に立てることになる。

– 国境・リージョンの壁を越えた才能発掘
EWCはサウジアラビア発の大会だが、世界規模で多ジャンルを巻き込むため、日本・アメリカ・欧州・アジアなど幅広い地域から選手が集う。CPT/SFL経由でEWCへ進むことで、ローカルリーグで頭角を現した選手がグローバルな舞台に挑戦できる仕組みが生まれた。

– 大会価値・注目度の相乗効果
世界的に高額賞金・高視聴率を誇るEWCと、“格ゲー界のワールドカップ”ことカプコンカップが直接連携することで、各大会の大会価値や注目度もさらに高まる。スポンサーや観客にもポジティブな効果が期待できる。

具体的な出場枠とプロシーンの変化

具体的には、EWC 2025スト6部門には以下のような出場枠が設けられている。

– CPT&SFL上位からの招待枠
・カプコンカップ11上位8名
・SFLワールドチャンピオンシップ2024出場者12名
・CPT2025プレミア大会前半5大会の各上位2名(計10名)
→合計30名がEWC本戦出場権を獲得

– EWC優勝者のCC12出場権
・EWC 2025スト6優勝者が自動的にカプコンカップ12(CC12)出場権を獲得

– 48名出場体制
これら招待・シード枠に加え、世界中の予選などを経由して合計48名がEWC本戦に集結

このような構造により、“複数の公式大会で好成績を収めるプロプレイヤーが世界の舞台を跨ぐ”という新たなシナリオが現実のものとなる。

格闘ゲームeスポーツの進化と今後の展望

今回実装されたCPT・SFLとEWCの連携は、2025年から3年間継続される見通しだ。この流れにより、サウジアラビアという新興eスポーツ大国を含めて「グローバルエコシステム」の土台が急速に固まりつつある。世界的な競争の場はこれまでになく広がり、選手・チーム・運営組織・観客すべてにとって“グローバルな頂点”を目指せる環境が形成されている。

今後は賞金格差やプロ選手の待遇改善、そして新たなスターの登場など、eスポーツ全体の成長に直結するインフラ強化も継続しそうだ。競技としての“格ゲー”は、よりプロフェッショナルで国際的なステージへと進化し始めている。

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