にじさんじの人気バーチャルライバー・長尾景が、最近の活動で注目を集めているのは「Minecraft」と「スプラトゥーン」を通じて新たな視聴者層を取り込んでいる点だ。2025年に入り、彼の配信スタイルやコラボ、イベント参加の様子がこの2タイトルで大きく変化し、既存ファンのみならず、これまで彼を知らなかったゲームリスナーの支持も着実に広げつつある。
まず「Minecraft」に関しては、長尾景はにじさんじサーバーを活用したソロ・コラボ配信を精力的に実施している。特に話題となったのが毎年恒例の大規模マルチイベント「マイクラ肝試し2025 Book of Märchen」への参加である。このイベントは、クリエイターのQueue氏が主催し、にじさんじの複数ライバーが集結する一大企画として知られている。2025年9月30日にVΔLZのメンバーとして出演し、多数の観客の前で謎解きや即興ドラマといった企画を展開。独自の世界観づくりやライバー間のやりとりが大きな反響を呼び、普段はにじさんじのバラエティ系配信視聴者が中心だったが、この日は他グループやマインクラフト愛好層、イベント限定のファンが多く訪れた。このコラボ出演は新しいフォロワー増加にも貢献し、その証左としてYouTube登録者数・同時接続視聴者数も著しく伸びた記録が残っている。
次に「スプラトゥーン」だ。長尾景はかねてよりシューティングゲームを得意としてきたが、スプラトゥーン配信の中では、初心者的な視点を保ちつつ、時折みせる卓越した立ち回りやチームワークへのこだわりが好感を呼んでいる。彼の配信の特徴は、無理なく初心者と上級者の両方が楽しめる空間作りにある。また、視聴者参加型のマッチや、同じくにじさんじ所属の人気ライバーたちとのコラボマッチを頻繁に開催しているため、コアゲーマーだけでなく、ライトユーザーや初見のリスナーも自然と参加・応援しやすい雰囲気が生まれている。
さらに、2025年9月期の長尾景の配信データを見ると、月間の配信枠9件・総配信時間24時間超・平均同時接続数3000超という高水準を維持しており、ゲームタイトルごとの新規リスナー流入だけでなく、既存ファンの視聴定着率にも大きく寄与していることが読み取れる。にじさんじライバー全体の配信競争が激化するなかで、安定した支持を得ている背景には配信スケジュール管理のきめ細やかさや、ライブ中のコメント読みへの気配り、毎回工夫のあるサムネイルや実況タグの徹底運用も見逃せない。
「Minecraft」「スプラトゥーン」双方に共通する長尾景流の強みとして、次の3点が挙げられる。
– ゲーム初心者への丁寧な導入説明
– ファンアートや実況タグ(例:景成長中、長尾百景)を活用したリスナーとの双方向交流
– 仲間ライバーやゲストと自然体で接するマルチプレイの柔軟性
特に近年は「ゲーム×コミュニティ形成」に重きを置く姿勢も際立ってきた。例えばマイクラ肝試し後の雑談配信や、スプラトゥーン大会参加後のリスナーとのふり返りコーナーで、単なる実況以上の濃密なコミュニケーションを実現している。こうした工夫がにじさんじ内外の視聴者に評価され、SNSでのファン考察・二次創作や切り抜き動画も急増傾向にある。
長尾景は今や「歌や企画枠だけでなく、主軸タイトルでも新規リスナーの定着が顕著なにじさんじライバー」の一人になりつつある。今後はeスポーツ大会や更なる大型コラボで、よりグローバルな人気拡大も予想されるだろう。