2025年5月9日から11日にかけて東京ビッグサイトで開催される「EVO Japan 2025」は、これまでにない大成功を収め、過去最高の参加者数を記録しました。この大会は、格闘ゲームの祭典「EVO」の日本版として2018年に始まり、今年で6回目の開催となります。イベントの盛況ぶりは、格闘ゲームシーンにおいて日本が世界的なリーダーシップを発揮していることを改めて示しました。
参加者数と注目のタイトル
2025年大会には、延べ参加者数が9,875名、ユニーク参加者数が8,790名に達し、ともにEVO Japan史上最大の記録となりました。特筆すべきは、メインタイトルの一つである『ストリートファイター6(スト6)』のエントリー数が6,653名を記録した点です。この数字は、「EVO」イベント全体でも歴代2位となり、2023年のラスベガス大会で記録した7,061名に迫る勢いです。国内外での『スト6』人気の高まりが如実に表れた結果といえます。
そのほかの種目では、『鉄拳8』や『ギルティギア ストライヴ(GGST)』、『グランブルーファンタジー ヴァーサス ライジング(GBVSR)』、『ザ・キング・オブ・ファイターズXV(KOF15)』などがラインナップに加わり、熱戦が繰り広げられました。また、チーム戦種目として『バーチャファイター5 リバイバル』や『ストリートファイターIII 3rd』の5on5トーナメントも行われ、これまで以上に多彩な試合形式が楽しめるイベントとなりました。
イベント構成と進化
EVO Japan 2024で開始されたイベント有料化にも関わらず、参加者数と登録数はむしろ増加しており、この動向は格闘ゲームコミュニティの厚い支持を反映しています。特に、オンライン予選を経てのオフライン大会への移行がスムーズに進み、COVID-19以降のオフライン大会運営への難しさを克服した点が注目されています。
さらに、今大会の特徴の一つに、決勝戦のスケジュール管理が挙げられます。例えば、大会2日目(5月10日)には『KOF15』や『GBVSR』、『GGST』の決勝が行われ、最終日(5月11日)には『ストリートファイターIII 3rd』や『鉄拳8』、そして最大の注目を集める『ストリートファイター6』の決勝戦が予定されています。観客として訪れたファンにとって、異なるタイトル間のテンポ良い試合展開が楽しめる構成となっていました。
今後への期待
EVO Japan 2025は、その大成功から格闘ゲームシーンへの一層の影響力を示しました。特に、ストリートファイターシリーズの圧倒的な人気が際立つ中で、いかに他のタイトルや新規参入のタイトルが競争力を持てるかが今後の鍵となります。また、日本国内だけでなく、アジア全体からの参加者も増加傾向にあり、将来的には地域間での競技レベルの底上げが見込まれるでしょう。
この成功をどのように次回大会に繋げるのか、主催者の手腕に期待が寄せられます。そして、EVO Japanが世界の格闘ゲーム戦士たちの夢の舞台としてさらに注目を集める日も遠くないでしょう。