韓国・ソウルで熱戦が繰り広げられている「VALORANT Champions Tour Pacific 2025 Stage 1」(以下、VCT Pacific 2025)が、アジア地域のeスポーツファンを大いに沸かせています。本大会は3月22日から5月11日まで開催され、6月にカナダ・トロントで実施される「Masters Toronto」への出場権をかけ、Pacific地域から選ばれた12チームが競い合っています。
特徴的な大会フォーマット
VCT Pacific 2025では、まずグループステージでシングルラウンドロビン形式(総当たり戦)が行われます。このステージでは各グループの上位4チームがプレイオフに進出する仕組みです。プレイオフはダブルエリミネーション形式を採用し、トーナメントを勝ち抜いた上位3チームが、国際舞台であるMasters Torontoへの切符を手にします。この大会形式は、チームの安定したパフォーマンスとトーナメントでの瞬発力が求められるため、ファンも毎試合から目が離せません。
注目の日本チーム
日本からは「ZETA DIVISION」(ZETA)と「DetonatioN FocusMe」(DFM)が出場。ZETAはすでにグループステージでフィリピン代表のTeam Secretを相手に2-1で勝利を収め、波に乗っています。一方、DFMは韓国の強豪DRXと対戦したものの、0-2で敗北しました。しかし、DFMは次戦への挽回を誓っており、改めて注目を集めています。
現地会場と観客の盛り上がり
大会は、韓国・ソウルにある「Sangam SOOP Colosseum」で実施されており、この場所は2023年のVCT Pacificでも使用された馴染みの会場です。観客動員数も非常に好調で、イベントチケットは1試合ごとに販売。一般席は15,000ウォン(約1,500円)と、比較的リーズナブルな価格設定が人気の鍵となっています。
さらに、会場内には「eスポーツ名誉の殿堂」が設置され、大会出場選手のパネル展示や関連グッズの販売、さらには観戦エリアやフォトブースなど、来場者が楽しめるコンテンツが充実しています。この施設では韓国のeスポーツ文化が深く体感できるだけでなく、現地ならではのファン交流の場が広がっています。
注目選手と戦略のトレンド
本年度の大会では、各チームの戦術的アプローチに注目が集まっています。特に韓国のT1やDRXといった強豪チームが見せる独自の構成や、巧みなラウンド取りは、他のチームにとっても脅威となっています。また、ファンの間では、長年VALORANT界をけん引してきたDRX所属の選手Buzzのプレイメイキングが話題となっています。各チームや選手の戦略研究も加速し、これまでにない戦術の進化が感じられる大会と言えます。
未来の幕開けを期待させるVCT Pacific 2025
VCT Pacific 2025は、アジア地域を代表するeスポーツ大会としての地位をさらに強固にしています。ソウルの地で繰り広げられる国際的な対戦は、地域ファンだけでなく、世界中のVALORANT愛好者にとっても注目の的となっています。日本チームがトロント行きの切符を掴むのか、その結末はまだ誰にも分かりません。ファンならずとも、その行方に大きな期待が寄せられています。