インテル、次世代CPUで AI 性能を大幅強化 – Nova Lake と Panther Lake の詳細がリーク
インテルが次世代プロセッサファミリーの詳細情報をリークし、AI 市場での攻勢強化に向けた意欲的な計画が明らかになった。特に注目を集めているのは、デスクトップ向けの Nova Lake と、モバイル向けの Panther Lake だ。
Nova Lake は、インテルの次世代フラッグシップ CPU として位置付けられており、最大 52 コアという驚異的な仕様が示唆されている。この 52 コア構成は、16 個の Coyote Cove アーキテクチャベースの P コア、32 個の Arctic Wolf アーキテクチャベースの E コア、そして 4 個の LPE コアから成る。2 つのコンピュートタイルを採用し、最大 144MB のキャッシュを搭載する予定だ。
Nova Lake の主要な構成は以下の通り:
– 上位モデル:16P + 32E + 4LPE(計 52 コア)
– 中位モデル:8P + 16E + 4LPE(計 28 コア)
– 下位モデル:4P + 8E + 4LPE(計 16 コア)
一方、モバイル向けの Panther Lake は、オンパッケージメモリを採用せず、代わりに強力な AI 処理性能を特徴としている。最上位モデルは 180 TOPs という圧倒的な AI 性能を実現し、これは現行の Arrow Lake(約 100 TOPs)から大幅な向上となる。
Panther Lake の AI 性能の内訳は以下の通り:
– CPU:10 TOPs
– NPU5:50 TOPs
– iGPU:120 TOPs
メモリ対応に関しては、LPDDR5X で最大 8533 MT/s、DDR5 で最大 7200 MT/s をサポートし、一部モデルでは LPCAMM2 もサポートする予定だ。
インテルの NPU(Neural Processing Unit)も世代を追うごとに大幅な性能向上を実現している。NPU4(Lunar Lake)で 48 TOPs、NPU5(Panther Lake)で最大 50 TOPs、そして NPU6(Nova Lake)では最大 75 TOPs の性能を達成する見込みだ。
これらの新製品は、インテルが AMD に対して圧倒的な優位性を築こうとする意図を示している。特に Nova Lake の 52 コア構成は、現行の Raptor Lake や Arrow Lake の 24 コアから大幅な増加となる。
同時に、Panther Lake での 180 TOPs という AI 処理性能は、PC プラットフォームにおける AI の重要性が急速に高まっていることを示している。2025 年後半に予定される Panther Lake の登場は、PC プラットフォームの新たな時代の幕開けとなる可能性が高い。
これらの次世代プロセッサは、AI ワークロードの処理能力を大幅に向上させることで、デスクトップやノートパソコンでのAI アプリケーションの実行をより効率的にすると期待されている。画像・動画処理、自然言語処理、リアルタイムの音声認識など、さまざまな分野での AI 活用が加速すると予想される。
また、ゲーミング性能の向上も見込まれており、AI を活用したグラフィックス処理の最適化や、ゲーム内の NPC の挙動の改善などが期待されている。
インテルのこの攻勢は、PC 市場における AI の重要性が急速に高まっていることを反映している。今後、AI 機能を搭載した PC の需要が増加すると予想され、インテルはこの市場でのリーダーシップを確立しようとしている。
ただし、これらの情報はリークに基づくものであり、正式な発表までに変更される可能性がある。インテルの公式発表を待って、最終的な仕様や発売時期が確定されることになるだろう。